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入院治療について

入院治療の流れ

 
薬物療法・精神療法・認知行動療法・作業療法・集団療法・家族療法などの療法を症状に応じて適用し、また、担当看護師によるカウンセリングを導入して症状の回復だけでなく、体調悪化の原因となった事象にまで治療を行うのが入院治療の基本方針です。
 
入院中は、患者さんの体調や気分の波、時間帯による症状の変化などに合わせて、担当の看護師が入院生活を調整していきます。

 
  入院初期

入院治療のベースはしっかりと休み、栄養のある食事をとり、生活リズムを整えること。規則正しい入院生活とスタッフとの交流は、自宅療養で不安を抱えながらの治療と違い、症状の変化を実感していただけると思います。性格傾向や感情状態の把握など、各種心理検査を行います。
 
  入院中期
 
症状が順調に回復していくのを確認しながら、患者さんの体調悪化の原因と再発防止の対策を見つめてもらうことになります。作業療法や集団療法が行われます。
入院1か月後の心理検査を行います。結果のフィードバックをします。

 
  入院後期
 
再発を防ぐために退院後の対処法方について考えたり、外泊や試験的に通学・通勤などを実施しながら治療を行います。
 

認知行動療法について

 
認知行動療法とは・・・自分を苦しくする考え方を見直し、自分を楽にする考え方や対処方法を身に着けていく心理療法です
強いストレスを感じるとどうしても私たちは悲観的に考えがちになってしまい、問題を解決できない状態に自ら追い込んでいってしまいます。認知行動療法では、そうした考え方のバランスをとってストレスに上手に対応できる心の状態を作っていきます。
 
悲観的になりすぎず、かといって楽観的にもなりすぎない現実的でしなやかな考え方をして今の問題に対処していけるように手助けします。
病棟では日常の看護の中でこの認知行動療法の概念に基づいたかかわりをしており、患者さんに考え方や生活行動へのアドバイスを行っています。
担当看護師と一緒に勉強したり、本やDVDを用いて自ら勉強したり、心理士によるセミナーや治療プログラムも行っています。
 
5病棟で行っているセミナーや治療プログラム
 
 
            コミュニケーション・
         ゼミナール
思ったことがうまくいえないと言った悩みに、率直な自己表現のコツを知り、練習などを通して自己表現の仕方を学びます。(全5回)
※外来で行っているものと内容は同じです。
やる気スイッチ
認知行動療法の中でも注目を浴びている技法の「行動活性化」です。行動パターンは気分に大きく影響するという考えのもと、「自分の行動と気分の関係」について学び、「楽しみや達成感を感じられる行動」を少しずつ増やす。行動を変えることでうつからの脱出を目指します。(全1回)
※参加後は、検温で看護師が「活動記録表」にアドバイスをします。
ココロのストレッチ
「ついつい考えすぎてしまう」「嫌な気分を引きずってしまう」と言った状態に対して「考え方のクセ」を見つめなおすことで気持ちを整理する方法を学びます。(全2回)
※参加後は、受け持ち看護師が「ココロのストレッチシート」を定期的にフォローします。
※外来で行っているものと内容は同じです。
火曜ゼミナール
私たちの周りでよく耳にするような身近な悩みについて、知識を深めることを目的としたグループです。
テーマは "睡眠について" "月経前症候群について" "困りごとを解決するためのコツについて" の3つ。(各1回)
イライラ気分との付き合い方
怒りのメカニズムについて、学び、自分の助け方の新しい方法を考えます。(全2回)
 
アネモネ
主に10代の女性患者さんを対象としたグループです。自己表現シートを用いながら、心地よく過ごせる方法を一緒に見つける場です。(毎週月曜日)
 
思春期スケジュール
中高生が対象。学校に戻れるような環境をつくるため、朝読書と学校の課題をする時間を組み込んだスケジュールをたて実践します。
 
ステップ
作業療法やSST、その他のプログラムへの参加が "対人交流や、場面に対しての不安・緊張”によって困難な方のための、ステップアッププログラム。絵本セラピーなども取り入れています。
 
 
 
 
 
   
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